尾平鉱山(おびらこうざん)
大分県(おおいたけん)豊後大野市(ぶんごおおのし)緒方町(おがたまち)尾平鉱山(おびらこうざん)
産状
蛇紋岩メランジュである黒瀬川構造帯に 貫入した中期 中新世 (1400万年前, 14 Ma)の大崩山花崗岩によって生成されたスカルン。 スカルンに伴う気成鉱床は、花崗斑岩の環状岩脈によって生成された。 大崩山花崗岩はS型(チタン鉄鉱系列)で、距離は約15km。 硫化物鉱床は、花崗斑岩の環状岩脈と接している。 石灰岩は、シルル紀末期 (4億2000万年前, 420 Ma)のもの。 大崩山花崗岩と花崗斑岩の環状岩脈は、中新世の大崩山カルデラ複合岩体を構成し、 大崩山花崗岩は中央プルトンと考えられている。 堆積年代は微化石、火山岩の年代は黒雲母のK-Ar放射年代およびRb-Srアイソクロン年代による。
産出鉱物
鉱物組み合わせ
- 鉄斧石 - ダトー石
- グリュネル閃石 - 珪灰鉄鉱 - スティルプノメレン
- ヘスティング閃石 - 閃亜鉛鉱
産出金属(1941年)
- 鉱石: 53,222 t
- 金属錫: 391 t
沿革
- 1547年: 銀が採掘された。
- 1617年: 錫の採掘が開始。
- 1940年(昭和15年): 選鉱場完成。
- 1954年(昭和29年): 閉山。