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風化残留鉱床

化学過程(液相成長) - 地上

生成に必要な地質環境

新第三紀と第四紀の堆積物

産状

化学風化によって岩石が分解し溶脱することにより、特定の成分が物理的に残留することで濃集した鉱床。 Na, K, Caなどのアルカリ金属やアルカリ土類金属、硫黄などの成分は、地表で酸化されたのち雨水などに溶けることにより失われる。 アルミノ珪酸塩は、コロイドとして雨水により取り除かれる。 結果として雨水に溶けにくく、比較的比重の大きい石英、酸化アルミニウム、酸化鉄、酸化チタンなどの重金属が濃集する。 このような反応は、より温度が高く雨の多い環境で促進されるので、熱帯に多くみられる。 先カンブリア時代から生成されたことが確認されているが、新第三紀から更新世中期にかけて地球の平均気温が高かったため多く形成された。 更新世中期以降は、平均気温が低くなったためあまり形成されなくなった。 母岩によって濃集する元素がことなる。花崗岩類ではアルミニウムと鉄が濃集し、ラテライトと呼ばれる。 ラテライトの中で特にアルミニウムが濃集したものはボーキサイトとして採掘される。 苦鉄質火成岩では鉄が濃集する。超苦鉄質岩ではニッケルが濃集し、ニッケルラテライトと呼ばれる。 金鉱床では金、水銀鉱床では辰砂が風化土壌中に濃集していることがある。

鉱物組み合わせ (ラテライト)

針鉄鉱、ギブス石、ダイアスポア

鉱物組み合わせ (ニッケルラテライト)

珪ニッケル鉱

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