リチウム晶洞型ペグマタイト

略語

MI-Li

分類

リチウム晶洞サブクラス < (LCT族) < 晶洞クラス < 花崗岩ペグマタイト

生成に必要な地質環境

深成岩

産状

Barrovian型(中圧型)変成作用の緑色片岩相上部から角閃岩相の変成岩に伴う S型花崗岩マグマから、圧力低下に伴い分離したガスにより晶洞が多く形成されたペグマタイト。 同じ産状のリチア電気石サブタイプの希元素型ペグマタイトのようなリチウムサブクラスの希元素クラスペグマタイトに伴われることもある。 200度以下および0.15 GPa以下の浅所で形成される。 太平洋のような能動的大陸辺縁などの圧縮場で形成されていることが多い。 周囲の岩石の構造を明瞭に切っており、それらは熱変成を受けている。 圧力低下に伴いBおよびLiを含む珪酸塩が晶出することにより、メルト中の水の溶解度が低下して水蒸気ガスが分離して晶洞が形成されると考えられている。 ペグマタイトは晶洞に富んでいる。 鉱物組み合わせは1つの岩体中であっても晶洞ごとに多様だが、緑柱石-トパズタイプ、晶洞型リチア輝石タイプ、 晶洞型ペタル石タイプ、晶洞型リチア雲母タイプに分類されている。 リチウム晶洞サブクラスは、特にLi, Be, B, Fに富んでいる。

鉱物組み合わせ (主要鉱物)

石英, 正長石, 微斜長石, 曹長石, 白雲母, (満ばん柘榴石)

鉱物組み合わせ

リチア電気石, 緑柱石, トパズ, リチア雲母, (リチア輝石, ペタル石, ポスクス石, マイクロ石)